この記事では、メラビアンの法則という心理学用語について説明します。
視覚情報が印象に与える影響が大きいという話で、よく耳にすることもあるのですが、
すこし誤解された情報が世の中に広まっているようです。
この記事ではそれも含め解説していきたいと思います。
メソ子ちゃんのように、相手の話している内容と表情などが一致していないというようなときありますよね。
そういったときにつかえる心理学として「メラビアンの法則」というのがあります。
メラビアンの法則とは?
まずは、言葉の意味を確認します。
図解心理学用語大全では、メラビアンの法則について
言語、聴覚、視覚が相手の好意に影響を与える割合を示したもの。「好意」や「反感」に関する言葉が語られた場合にのみ適用される
と説明されています。
アメリカの心理学者であるアルバート・メラビアンが唱えました。
何かを勉強する際に辞書や辞典を参照することはとても大事です!
最近では、ネット上で知識を取り入れることも多いと思います。
しかし、たくさんの情報が溢れているほか、ときには誤った情報が混ざっていることもあり、勉強がうまく進みません。
始めに、辞書や辞典で、定義等の正確な情報を確認することで、理解がブレずに学習を進めていくことができます。
手元に辞書や辞典をご用意されることを強くオススメします。
メラビアンの法則の解説
印象に最も影響を与えるのは視覚情報
今日、よくメラビアンの法則として紹介されている内容としては、
相手の印象を形成に影響を与える割合は、
- 視覚情報 55%
- 聴覚情報 38%
- 話の内容 7%
である。
とするものです。
非言語情報(言語情報(話の内容)以外)が9割以上をしめています。
なので、恋愛でも服装や表情などの見た目の印象をよくしよう!などと語られるのですが、少し注意が必要です!
メラビアンの法則には条件がある
メラビアンの行った実験
何が誤解されているのでしょうか。
それを説明するために、メラビアンがどのような実験を行ったか紹介します。
簡単にいうと、話している内容と、表情、話し方が一致しない場合、
聞き手はどのような印象を持つか、つまり、表情(視覚情報)、話し方(聴覚情報)、話の内容のどれを重視するか、
ということを検証したのです。
その結果が、上記の割合になったという実験でした。
例えば、話の内容としては、「あなたを尊敬する」と言っているのに、口調は投げやりであったり、表情も見下したような顔をしていたとします。
そうした場合に、聞き手は、視覚情報を重要視(55%)するため、尊敬されているのではなく、見下されているだろうという印象をもつ、といった感じです。
つまり…
いくつか限定された状況で、メラビアンの法則は成り立つようです。
どのような状況でも見た目が全て!!というような語り口はやや過大な解釈であり、メラビアンの法則を誤解していると言えます。
逆に言えば、伝えたいことがあるときには、話している内容と視覚情報、聴覚情報を一致させるとよいでしょう。
何か大事なことを伝える際や、プレゼンをする際など、話の内容と表情、話ぶりを一致させることを意識すると良さそうですね。
まとめ
これまでのことをまとめておきます。
メラビアンの法則をまとめると、
- 「好意」「反感」など感情に関するコミュニケーションにおいて、
- 視覚情報、聴覚情報、話の内容が一致していない場合
聞き手は、印象の
55%を視覚情報から、38%を聴覚情報から、7%を話の内容から
形成する、ということになります。
最後までご覧いただきありがとうございました!
他にも心理学用語を解説しているので、よかったら見てみてください!
参考文献
齊藤勇監修 田中正人著. 『図解 心理学用語大全 人物と用語でたどる心の学問』. 誠文堂新光社. p.207